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2017.07.20

【融資審査会議実録】に「賃貸の店舗を買い取った事が原因で否決されたケース」を追加しました。

限られた常連客だけで商売を行っているため、顧客ニーズはほぼ完璧に把握できており、これまで不良在庫を抱えたことがないのもKさんの手腕であろう。
さほど資金需要もないため、毎回借入金の残高が僅少になった頃に借換で繋いできた経緯がある。これまでの借換では一度も否決されることはなかった。


今回の申込においても、過去の借換時とほとんど内容的に変わるところはなかった。
売上高、利益、資金繰り、全ての面でこれまでとほぼ同様である。そういう意味では非常に安定した企業と言えるだろう。
ただ1つだけ変わったところがあった。
これまで賃借であった店舗を買い取ったのである。
買取価格は1,200万円であり、全額別の銀行からの借入で購入していた。経緯を尋ねたところ、家主に相続が発生したため遺族から買取を打診されたそうである。
銀行に相談したところ、今の賃料より少し少ない返済額で買取ができると言われ、それならばと買取を決断したということであった。

賃料とほぼ同額の返済であるならば、資金繰りにも影響は及ぼさないため、これまでと同様の経営が可能だという判断をしたのだろう。
今回借入残高が僅少となったため、今まで通りの感覚で借換を打診してきた。


結論を先に述べると、今回の案件は否決されたのである。


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