経営計画の作成と使い方

経営計画には短期経営計画・中期経営計画・長期経営計画があります。
これらのうち短期経営計画とは、一言で言えば予算管理となります。
短期とは来期を意味しますので、来期1年間の経営計画を作成することになります。
これは基本的に今期をベースとして、来期にかけての景気見通しを考慮の上作成することになります。
この場合における景気見通しとは、日本の景気を指すのではなく、わが社の景気のことを指します。

一般的には、この短期経営計画をベースとして2年後、3年後、4年後の中期経営計画を作成していきます。
中小企業においては、長期経営計画を作成している企業はほとんどないようです。
この理由は、経営者自身が5年後のわが社の姿を想像できないこともあるのでしょうが、中期経営計画の延長線上に長期経営計画を想定しているからだと考えられます。
中期経営計画でさえ修正の連続なのに、その延長線上に長期経営計画を作成してもあまり意味がないと考えるのでしょう。

われわれウエスタンコンサルティングでは、長期経営計画から作成します。
まずはじめに5年後のわが社像を明確にしていただきます。
リアルカラーイメージ法モチベーション確認glow in eyes法などを駆使して、5年後の未来貸借対照表を作成します。
これが完成したら、この5年後の未来貸借対照表を実現するためには4年後はどうなっていなければならないかを想定し、4年後の未来貸借対照表と未来損益計算書を作成します。その後は同じようにして3年後、2年後を作成していきます。
2年後が出来た段階で短期経営計画と照合し、その2年後が実現可能かどうかを精査します。
ここで実現不可能な部分があれば、修正していきます。

このようにして作成された短期経営計画、中期経営計画、長期経営計画は、5年後に向けて実現可能なベクトルを伸ばすことになります。
あとは計画通りに実行するだけで、5年後の未来像は実現できることになります。

もちろん実際のオペレーティングはAnalysis&Act(分析と改善)を重ねながら、随時修正を加えることとなります。
この方法を用いると、やるべきことが可視化され、進むべき道筋が明確になります。
副次的効果として、金融機関の信頼をも得ることが出来ます。